Q.
今の派遣先で、有期で3年以上働いています。50代で正社員になれるでしょうか?
回答日:2017/11/10
「正社員」とは、派遣先に無期で直接雇用されること、という前提でお答えします。
派遣法には、労働契約の申込みみなし制度(派遣法40条の6)があり、その制度を適用できる場合は、年齢、性別、出自等は関係なく、派遣先に直接雇用させることができます。
この制度を適用できる場合は、
1.労働者派遣・受け入れ使用禁止業務への派遣労働者の受け入れ使用
2.無許可・無届の派遣元からの派遣労働者の受け入れ使用
3.派遣期間制限を超えて派遣労働者の受け入れ使用
4.いわゆる偽装請負の場合
(労働者派遣法、または労基法、安衛法、均等法等の義務を免れることを目的として、労働者派遣契約を締結せずに派遣労働者を受け入れ使用すること)
の4通りです。
ただ、この制度で派遣先の直接雇用になっても、有期雇用のままです。この制度は、適用時点における労働条件がそのまま派遣元から派遣先にひきつがれるからです。
しかし、例えば労働契約法において20条(有期を理由とする不合理な労働条件の禁止)や18条(有期労働契約の無期労働契約への転換)があるように、直接雇用後は、正社員とあまり待遇が変わらないようにさせる様々な法律制度の活用も考えられ、また、最終的には無期つまり「正社員」となれる可能性もあります。
以上のとおりですので、「正社員」となれるかどうかは、まず最初に、労働契約の申込みみなし制度が適用できるのか、つまり、上記1~4のいずれかにあてはまっていないかを検討する必要があります。例えば上記3との関係では、「抵触日」がいつなのか(契約書をチェック!)等が重要です。
なお、派遣法について詳しくお知りになりたい場合は、『ここが知りたい! 改正派遣法Q&A』を次のリンクからダウンロードできますので是非ご覧ください。