相談と回答「1日でも派遣期間に空白があれば、5年以上の無期雇用への期間はリセットされるのでしょうか?」|派遣法改正から3年・あなたの“今”をお聞かせください|派遣労働者の皆様へのアンケート
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Q.

同じ派遣会社から同じ派遣先へ4年と少し働いたところで法律を理由に雇い止めになりました。

派遣会社は1日でも派遣期間に空白があれば、5年以上の無期雇用への期間はリセットされるというのですが本当でしょうか?

回答日:2018/08/08

同じ使用者との間で有期雇用契約の契約を通算した期間が5年を超える場合、労働契約法18条1項により、無期雇用契約への申込権が発生します。

労働者派遣の場合、無期雇用契約の相手方は、派遣先会社ではなく、派遣元会社になります。

派遣されない空白期間が1日あっても、派遣元会社との間の有期雇用契約が続いていれば、無期雇用契約への申込権に影響はありません。

続いて、派遣されない空白期間の1日について派遣元会社との間の有期雇用契約も終わってしまう場合は、どうなるかをご説明します。

労働契約法18条2項は、(1)有期雇用期間が1年以上の場合、空白期間が6か月以上に及んで初めて、また、(2)有期雇用期間が1年未満の場合でも、空白期間がその有期雇用期間の2分の1の期間(1か月に満たない場合は1か月)以上に及んで初めて通算を否定していますので(労働契約法第18条第1項の通算契約期間に関する基準を定める省令2条)、1日の空白で通算期間は否定されません。

したがって、1日でも派遣期間に空白があれば、無期雇用契約への転換に必要な期間がリセットされるとする派遣会社の説明は本当ではありません。

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